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Bicycle−つれづれなること

休む

(2)公園

喫茶店以上に身近な休憩場所が公園だ。東京の場合,日比谷公園などの大きなものから,住宅地の児童公園などの小さなものまで,大小さまざまなだけでなく,新宿御苑のように有料のものもある。それだけ疲れたり,気分転換をしたりしようと思えば,その場所に困ることはない。といってもその使い勝手は千差万別だ。

それを痛感したのが,学部生の時と院生の時にやった警備員のバイトのときだった。工事現場や人が集まるところの警備(これを「雑踏警備」という)の場合,自転車で指定の場所に行くことが多い。場所によっては番地だけではわかりにくく,それと思われるあたりに行って探すことも少なくない。その場合徒歩と自転車では大きな違いになる。昼食をとり,休憩時間を過ごす場所などを探しておくことも重要だ。そこで少なからず公園のお世話になるのだが,一番目につくのが区や市による公園整備の違いだ。

もちろん仕事の性格上,ほとんどが天気のいいときの昼間についてだが,ベンチの形状と数が最重要ファクターだ。ホームレス放逐のために,肘掛け・仕切り・段差などを必要以上につけて寝転べなくしているものが増えているが,これは単に寝転べないだけでなく,無用な姿勢の固定化を要求するもので,リフレッシュの最大の障害となる。材質も,木・プラスティック・コンクリート・金属などさまざまだが,やはりつらいのはコンクリートだ。

ほかに樹木の種類や配置といったことも,アメニティーを決定する要素だが,トイレとともにその有無が大きな問題になるのが,ゴミ箱だ。最近では,家庭や事業所のごみを公園のごみ箱に捨てさせないために,ゴミ箱やその入口を小さくしたり,ところによってはゴミ箱そのものをおかないところもある。東京23区中屈指の面積を持つ世田谷区では,砧公園などの大規模なところ以外では,すべての公園にごみ箱がない。これには参った。

そしてもう一つが,ある年の2月の終わりのまだ寒いときから3月末まで,世田谷区内の家庭や事務所を廻る仕事をしたときだ。うちから社まで片道15kmほどの道程を自転車でいき,さらに仕事中に10〜30km走るので,1日平均50km近くを走ったことになる。おかげで世田谷内外の多くの喫茶店を廻り,コーヒーやケーキを数多く味わったことは,この仕事で得た最高の成果だ。それでも少なからずゴミ箱のない公園で休むことになる。ボトルケージを利用してお茶をもっていけば,ごみを出さない上に節約にもなるからいいが,食事ともなるとそうはいかない。買った店やそれ以外のゴミ箱のあるところまでもって行かねばならない。そうなると必然的に捨てたものが事業用ごみとなり,捨てられた店などの負担を増やすことになる。世田谷区の施設に捨てに行こうと思っても,ルートから外れたところにあったり,利用時間外だったりして,結局はあまりできなかった。不運というべきか,狡猾というべきか……。

この仕事の最終日,砧公園で満開の桜の下で食べた昼食(営業先の店で買った)は,眼と舌に充実感を与えてくれた。

(2001.12.14)

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