Bicycle−つれづれなること新車購入へ・再突然,修理不能とは…私が乗っている自転車といえば,99年秋購入したSpecialized Crossriderだ。特徴あるカーブドチューブで一目でそれと判るものだ。ところがこの自転車,走行距離が17100kmを超えた2004年5月29日,大手町付近の外堀通りを走っていたところ,前ギヤがぐらついた。 翌30日,うちの近くの某自転車店で修理してもらおうとしたところ,崩壊したBBを交換しようとして,工具をうまくかませることができず,修理できないといわれてしまった。 結局31日,この自転車を買った池袋丸井Field館に行き,修理を依頼。年来の使用で強い力が入ったうえに,先の「修理」でネジ頭をなめていたため,日にちをおいて,油をしみこませてみたり,2人がかりでやってみたりしてくれたようだが,結局修理不能ということになってしまった。 以前乗っていたMTBはゆうに100000kmを走っていたことは間違いない。そのためCrossriderもそれぐらい乗れればいいと思っていたし,控えめにみても,数万km乗るのは当然というつもりでいたので,その1/4ほどでダメになってしまったことになる。万里の長城よりは長いといえようが,シルク・ロード走破というには足りない走行距離だ。それでも「これぐらい乗れば充分もとは取ってます」とか「寿命を全うした」と言った店員もいたが。BB交換ができなくなった以外には,フレームには特段の問題がないのだ。それだけに修理不能というのにも釈然としないものがあるが…。 解体後のCrossrider 代わりを探すかくして,急遽代わりの自転車を買わねばならなくなった。従来乗っていた自転車と同様の使い方ができることと,値段がなるべく安いことが条件だ。そこで勧められたのがCenturion Cross Lineだ。一見似た名前でも,外観もメーカーのコンセプトも大きく違う。太めの700Cタイヤをはいていることぐらいしか共通点がないといってもいいぐらいだ。 すでにカーブドチューブのCrossriderは製造されておらず,同じSpecializedのCirrusは28cの細めのタイヤしか使えず,Bianchiの今年度モデルは勧めでないという。最近のクロスバイクには,今まで使ってきた38cのタイヤが使えないものも多いというのだ。そこで,MTBに700cリムをつけたようなCross Lineにしたのだ。重量が若干軽くなり,フロントサスペンションがつき,パーツのグレードが高くなった分,よくなったといえよう。 実はこのCross Line,2003年モデルで旧いタイプなので「4割引」にしているという。あまり聞かないブランドで,他店では見かけたことがないものなので,実勢価格からして本当に安いのかどうか,これだけでは解らないが,フレームの素材やパーツのグレードからして,少なくとも損ではないだろうし,かなりのお買い得感のあるといえるものに思われた。ドイツブランドだけあって質実剛健なつくりの印象を受ける。ショップのHPでは,このように紹介されている;
メーカーのHP を見ると,2003年モデルのCross Lineは,価格599ユーロとあり,ブレーキや前後のディレイラーがShimanoのDeoreクラスと,実際目にしたのと同じだったので,その判断に間違いはなかったといえよう。 しばらくして再びこのHPを見たところ,2004年新モデルが出ていたので,早速比べてみた。多くのクロスバイクをそろえるメーカーであることを改めて知る。上位機種には千数百ユーロのモデルも何種類かある。その中から同価格の新製品を見ると,Cross overというのがあった。フレームの色も同じ黒と赤だが,その塗り分けが違っていた。スペックを見ると,ブレーキや前後のディレイラーのグレードが下がっていて,必然的に後のディレイラーは9段から8段にダウンしていた。もちろんその一方でCross Lineもあった。こちらは,フレームの材質は同じでありながら色が違うのと,シートポストにサスペンションがついた点を除けば,スペックを見る限りほとんどが2003年モデルを踏襲しているといえるが,価格が729ユーロとアップしていた。塗装とサスペンションに130ユーロもの価格差の理由を見いだすことは,少なくとも私にはできない。このモデルチェンジはグレードダウンもしくは値上げの少なくとも1つ以上を意味するといわねばならない。逆にいうなら,その分2003年モデルのお買い得度が,ヨリ高められたということだ。 臨時の多額の出費に泣かされた中で,このことは唯一の救いであり,しかも幸運であったといえよう。 まず乗ってみる新たに購入した Centurion Cross Line 2003年型 6月14日午後,完成となり,取りに行った。 Crossriderで使っていた部品を取り付けた。といっても取り付け可能なものは少なく,スピードメータ,リアキャリア,ベル,ボトルケージぐらいのものだ。ベルに続いてボトルケージも塗装を落とし,アルミ素材の色を出してリフレッシュして使うことにした。 ハンドルの高さは店で調整してもらったが,サドル位置調整は自分でやった。ハンドル市が前にいき,少しフレームが大きくなったため,サドルを前に寄せて補った。 夜,慣らし運転をかねて,池袋東口方面に行ったり,うちの近くの雑司ヶ谷霊園付近を走ってみた。ダイナモライトも使えないので,マグライトをハンドルにつけて,バッテリーライトの代わりにした。フロントサスペンションがついた分,重心が前にいってしまうのに慣れるまで,しばらくかかりそうに思われた。 しばらくして購入後1月半となる7月末までの走行距離は930kmほどになった。重心やブレーキの感覚の違いなどは,思いの外早く慣れることができた。スペック的にグレードアップしたところはその恩恵を十分に感じるし,その一方でコストを削ったと思われる部分のツケも回ってきたといえよう。 グレードアップした分,ブレーキの感覚がスムーズになったことが実感できる。グレードアップしたからといって制動距離が短くなるわけではないので,止まったり減速したりするときのスムーズさがすなわちグレードなのだ。以前ならやったであろう,フロントサスペンションによって増幅されるかもしれないところの,前輪の急ブレーキによるつんのめりもないことに,ありがたみを感じる。 ディレイラーはMTB向けのものだけに,26inch−650c向けで,700cのクロスバイク向けではないかもしれないが,ギアのレンジ幅が大きく,前よりも急坂などを楽に登ることができた。それだけでなく,きめ細かなキア調整で,疲れや膝の負担を抑えることができて,リア9段のおかげが実感できる。大径車らしい楽な乗り心地という点でも,ヨリ満足できるものだ。 コストを削った部分というのは,タイヤ・グリップ・ペダルだ。700×40cという極太タイヤはノーブランド品のようだ。セミスリックパターンのため,舗装道路上での乗り心地はいいが,路面との密着度は今ひとつで,太さの割には安定性に不満が残る。また,数百キロ走ったところで,後輪の消耗が激しいことと,それにともなってプレーキ時のスリップやロックも発生しやすくなったことが気になる。 グリップは,これまでSpecializedのBody Geometryに慣れていた(劣化や暑さのために熔けてくるのにはまいったが…)こともあって,フロントサスペンションによる吸収がなされているとはいえ,路面からの振動が伝わって腕が疲れやすく,さらには軽いしびれのような感覚が残ることもある。ペダルもまた,プラスティック軸の安価なものだけに,耐久性はもとより期待できそうにないが,それなりにもってほしいところだ。 HARA Hideki's Blog 「自転車」(2004.6.14)に加筆。(2004.8.1) |